ことば百科

文章の書き方・ととのえ方

2, 文章を書く前に

  1. 文章に書く内容を豊かにしておく
  2. 文章を書くときの倫理を知っておく

 文章を書くことが職業や趣味になっている人は別である。ふつうは、いつ、文章を書かなければならなくなるかわからない。そのようなときが来てあわてないためには、日ごろの準備と心構えが大事である。

文章に書く内容を豊かにしておく

 文章を書くための日ごろの準備としては、次のようなものがある。

  1. いろいろな問題や出来事について、自分で客観的に考える習慣をつけておく。
  2. 関心の深い問題や出来事については、世間の代表的な意見や見解のおおよそを知っておくようにする。
  3. 関心の深い問題や出来事については、自分の意見を持てるようにしておく。このとき、自分の意見と他人の意見とのちがいを記録しておくとよい。
  4. 注目すべき事実や実例には注意し、必要な情報は集めておくようにする。
  5. 集めただけではいけない。整理・分類して、いつでも利用できるようにしておく。集めた情報そのものではなく、整理・分類の方法が、文章のできを決めることもある。
  6. 国語辞典・漢和辞典などの辞典類は手もとにおき、わからないことばはすぐに調べる習慣をつけておく。

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文章を書くときの倫理を知っておく

 文章は、感じたままを自由に書けばよいというものではない。他人に読んでもらう文章では、次のことに注意する。

  1. 調和のとれた表現を心がける。書いたあと日をおいて読み返してみると、行きすぎの表現や不適当な表現に気づくことがある。
  2. 自分の考え方や立場と異なった人や、その人が書いた文章を不当に取り扱わない。たとえ自分とはちがっていても、敬意を払うようにする。
  3. みだりに他人のプライバシーを公表しない。
  4. ことばの使い方に行き届いた配慮をする。下品なことばや人をばかにしたことばを使わない。
  5. 他人の文章を引用する際には、執筆者・文章の題名(書名)・発表年などを明記する。また、引用する文章は、「 」で囲む、改行して別の段落にするなどして、自分の文章とはっきり区別する。
  6. 人名や団体名など固有の名称は、正確に記録・使用する。たとえ、どんなに簡単な漢字で書かれてあっても、読みを添えて記録しておくとよい。
  7. 登録商標であるのか普通の名称であるのかを確認しておく。普通の名称であると思い込んでいる登録商標が、けっこう多い。
  8. 原稿用紙を用いる場合には、読みやすい字で書く。
  9. 決められた分量を守る。ワープロを用いる場合には、あらかじめ1ページの行数・1行の文字数を依頼者に確認しておくとよい。
  10. 締切日や提出日を守る。

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(『ことばの知識百科』三省堂刊より)